森の礼拝堂・森の墓地 Woodland Chapel / Woodland Cemetery 1918-20

森のなかに埋もれるひかえめなスケール感と、周囲の木立とよくなじむ柿葺きの寄棟屋根は、ナショナル・ロマンティシズムの精神を引き継ぐと同時に、クラシシズムの堅苦しさをまったく感じさせない、独自の表現に到達している。前面のポルティコの軒天は低く抑えられ、その薄暗い場所を通り抜けて室内に入ると、ドーム型の天井の中心にあるトップライトから落ちる光が、さりげなく天上の世界へと意識を誘う。葬儀が単なる追悼の儀式にとどまらず、故人を囲む最後の親密な時間になるような静謐な空間である。