■柱配列プログラム概要
今回のプログラムの目的は、東西に48スパン並んだ「傾いた柱」の配列方法を、カオス理論を用いて導くことでした。カオス理論を用いた理由は、柱の配列が一見ランダムに見えて、なおかつバランスの取れたものにするためでした。与えられた条件は以下の通りです。
(1)建物の2、3階部分の48スパンが「傾いた柱」を持つこと。
(2)互いに隣り合った柱どうしは逆向きに傾いていること。
(3)柱の傾きは大小2種類(左右で考えると4種類)であること。
これらの条件から、柱配列の組合せは2の24乗通りあることになります。この中から、不規則でありながら自然なバランスが感じられる配列となるように、以下に述べるような手順で絞込みを行いました。
■カオスを発生させる式
カオスを発生させる式としては、簡単なXn+1=f(Xn)=Xn
2
-aを用いました。f(Xn)の値はaの僅かな違いによって全く異なった振動を起こします。(図1) ここでf(Xn)の値がプラスの場合を1(柱の傾き大)、マイナスの場合を2(柱の傾き小)として、振動を単純化したしたものが(図2)です。aの値によって振動のパターンが異なっていることが分かると思います。
図1
図2
■条件判別
次に、上記で求めた配列パターンが以下の条件を満たすかどうか判別を行います。
(4)構造上の条件である最大・最小スパンを満たしているか。
(5)傾きの大小が左右でバランスが取れているか。
(6)カオス振動かどうか
このような判別を行ったリストの一部が図3です。
図3
■最終結果のパターン
図4は上記の条件をある程度クリアした代表的なものを柱の断面図として表しています。ここからさらに、建物の機能的な要求や内部ボリュームなどの条件を加えて絞り込み、最終的に1つのパターンを導き出しました。(図5)
図4
図5
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